山形鉄道フラワー長井線に乗車 + うさぎ駅長「もっちい」さんのこと [鉄道関係]
こんばんは。
山形鉄道フラワー長井線 に乗車しました。
フラワー長井線は、国鉄→JR 東日本の長井線を引き継いだ第 3 セクター鉄道で、奥羽本線（山形新幹線）赤湯駅〜荒砥駅を結ぶ 30.5km の路線です。
まずクルマで荒砥駅へやって来ました。今回は行き止まりの終着駅、荒砥駅から乗車し、赤湯駅までを 1 往復することにしました。
沿線の宮内駅にいる、うさぎ駅長「もっちい」さんのラッピング車両に乗りたかったのですが、残念ながらもっちい車両は車庫の中でした。
乗車したのは単行のロングシート車でした。
車両最後尾で立って景色を見ていくことにしました。
荒砥駅 10:22 発。出発してすぐに最上川橋梁を渡ります。
明治 20 年に架設された東海道線の木曽川橋梁に使用されていたものといわれているそうで、径間 200 フィートの溝桁を持つ「ダブルワーレントラス」という錬鉄製の橋梁とのことで、長井線には大正 12 年に移設されました（赤湯駅内の紹介看板より）。車両の高さぎりぎりの背の低いトラスが特長でしょうか。
かつて行き違い設備があったと思われる蚕桑駅。吹雪から駅を守るためでしょうか、線路の西側にびっしりと防雪林が設けられていました。この他、同じようにかつて行き違い設備があった羽前成田駅、時庭駅にも防雪林が設けられていたと思いました。
待合室の建物にうさぎの耳が描かれた白兎駅。待合室の中に木製のうさぎの像が置かれています。左手のまっすぐ伸びた道路の先には、狛うさぎが置かれた葉山神社があります。
いちばん最初の行き違い可能駅でフラワー長井線の中心駅、長井駅。古くて長いホームの屋根に風格があります。
フラワー長井線の見どころの一つ、今泉駅の約 2km 手前、旧白川信号所で JR 米坂線と完全に合流しました。合流するのは最上川の支流白川の橋梁を共用するためなのだと思います。
今泉駅は JR 米坂線との乗換駅でフラワー長井線、米坂線とも行き違いが可能です。いま通ってきた同じ線路の上をすぐに米坂線の列車が追いかけてきました。
私が乗った列車は荒砥駅出発時点で 4, 5 人くらい、徐々に乗客が増えて今泉駅到着時点でほぼすべての席が埋まっていました。今泉駅で米坂線に乗りかえる人が多く下車し、その後、赤湯駅まで 50% くらいの乗車率だったと思います。
非電化路線のジャンクション駅、今泉駅は広々として、なんだか北海道の駅のように思えました。
荒砥駅から南下したフラワー長井線は今泉で東へと向きを変えます。西大塚駅の駅舎とホームは羽前成田駅の駅舎とともに 2015 年 8 月に国の有形登録文化財に指定されました。
最後の行き違い可能駅、宮内駅。ここも長いホーム屋根に風格があります。全線ほぼ平坦な長井線の中でいちばん標高が高い駅（標高 243m）です。
3 羽のうさぎの彫刻で知られる熊野大社の最寄駅である宮内駅の駅長室に、3 羽のうさぎにちなんで、うさぎ駅長の「もっちい」さん、駅員の「ぴーたー」くん、「てん」くんの 3 羽のうさぎさんが暮らしています。
奥羽本線（山形新幹線）との接続駅、終点赤湯駅に着きました。荒砥駅からの所要時間は約 1 時間でした。軌間が違うので、奥羽本線と長井線の線路はつながっていません。
フラワー長井線の赤湯駅舎は駅の西側にあります。こじんまりとしたログハウス風の建物です。こちらは近代的な JR 線の駅舎。
折り返し列車の発車まで 1 時間近く時間があるので、駅周辺を散歩しました。奥羽線の列車を撮れる場所がないかと住宅地の中をウロウロしていると、地元の子供たちがすれ違うたびに「こんにちは！」と挨拶してきたのが印象的でした。不審人物の私に子供たちのほうから積極的に声をかけてくるのは、それが防犯対策になっているのではと思いました。声をかけてコソコソ逃げたりするなど挙動不審だった場合は近くの大人に通報するということになっていたのかも知れません。
赤湯駅の売店で自宅への土産を購入しました。うさぎ駅長「もっちい」さんと、地元の方が作った「振袖うさぎ」です。
再び同じロングシート車で折り返し。12:26 発。座席はほぼすべてが埋まり、この状態が長井駅近辺まで続きました。再び最後尾で景色を眺めながら・・・
宮内駅で反対列車と行き違い。
今泉駅。フラワー長井線が他の路線とつながっている唯一の場所です。
13:19、出発地の荒砥駅に戻ってきました。
乗車中、荒砥駅〜今泉駅付近で西側に見える、葉山という山が気になっていました。
沿線に白兎という駅がありましたが、その白兎の地名は、丹後国の修験者が羽黒山詣での旅の途中で見つけた砂金の薬師如来像を、白うさぎに導かれて葉山に登り、山頂に社を建てて祀ったことに由来しているのを思い出しました。
雪で真っ白な葉山を見ていると、そこには雪原を駆け回るうさぎがたくさん暮らしているのかも知れない、自分もうさぎに導かれてみたい・・・そんなことを車窓を眺めながら妄想し、今年はぜひとも葉山に登ってみたいと思いました。
折り返し荒砥駅を出発する列車。右奥に見える山が、その葉山だと思います。
私が乗車したのは 2 月ですので、沿線の田園はところどころ雪に埋もれていました。フラワー長井線は名前の通り、途中にあやめ公園など花の名所があり、また山形鉄道のホームページを見ると、桜や菜の花などきれいな花々に囲まれた風景を走る写真が掲示されており、これからが車窓風景が楽しくなる季節になるはずです。
フラワー長井線に乗る前日、宮内駅のうさぎさんを訪ねていました。
駅長の「もっちい」さん
駅員の「ぴーたー」くん。この日は「ぴーたー」くんがケージの外で走りまわっていました。
駅員の「てん」くん。
うさぎさんは以前来たときと同じく、走り回ったり牧草やペレットを普段通り食べているように見えたので、人間の駅員さんに「うさぎさん元気そうで何よりです」と話したら、実は「もっちい」さんが血尿をしているとのこと、結石が出来ていて、現在病院で血液検査して手術に耐えられるかどうかを確認している最中だということを聞かされました。さらに駅員さんに状況をいろいろ伺いましたが、朝来ると血尿が点々と落ちていることや、ケージの外に出そうとしても出たがらないなど、とても心配そうに話されていました。
そういわれてみると、「ぴーたー」くんは「もっちい」さんのケージに寄り添って、じっと「もっちい」さんを見ていました。病気なのが分かっていて心配していたのかも知れません。
適切なアドバイスができない素人の私は、ただただ、「もっちい」さんが手術を受けることができ、健康な体に早く戻ることを祈るばかりでした。帰り際に「もっちい」さんに「元気で。また会おうな。」と声をかけて宮内駅を後にしました。
この出来事があって、微力ながら私にできること・・・山形鉄道に乗ることにした次第です。
その後、「うさぎ駅長もっちい」さんのツイッターを毎日拝見していたら 3 月 3 日に手術を行い、術後も順調に回復しており、近々駅長業務に復活できる（できた？）ようです。本記事の最後にそのことを書くことができ、本当に良かったです。
山形鉄道フラワー長井線 に乗車しました。
フラワー長井線は、国鉄→JR 東日本の長井線を引き継いだ第 3 セクター鉄道で、奥羽本線（山形新幹線）赤湯駅〜荒砥駅を結ぶ 30.5km の路線です。
まずクルマで荒砥駅へやって来ました。今回は行き止まりの終着駅、荒砥駅から乗車し、赤湯駅までを 1 往復することにしました。
沿線の宮内駅にいる、うさぎ駅長「もっちい」さんのラッピング車両に乗りたかったのですが、残念ながらもっちい車両は車庫の中でした。
乗車したのは単行のロングシート車でした。
車両最後尾で立って景色を見ていくことにしました。
荒砥駅 10:22 発。出発してすぐに最上川橋梁を渡ります。
明治 20 年に架設された東海道線の木曽川橋梁に使用されていたものといわれているそうで、径間 200 フィートの溝桁を持つ「ダブルワーレントラス」という錬鉄製の橋梁とのことで、長井線には大正 12 年に移設されました（赤湯駅内の紹介看板より）。車両の高さぎりぎりの背の低いトラスが特長でしょうか。
かつて行き違い設備があったと思われる蚕桑駅。吹雪から駅を守るためでしょうか、線路の西側にびっしりと防雪林が設けられていました。この他、同じようにかつて行き違い設備があった羽前成田駅、時庭駅にも防雪林が設けられていたと思いました。
待合室の建物にうさぎの耳が描かれた白兎駅。待合室の中に木製のうさぎの像が置かれています。左手のまっすぐ伸びた道路の先には、狛うさぎが置かれた葉山神社があります。
いちばん最初の行き違い可能駅でフラワー長井線の中心駅、長井駅。古くて長いホームの屋根に風格があります。
フラワー長井線の見どころの一つ、今泉駅の約 2km 手前、旧白川信号所で JR 米坂線と完全に合流しました。合流するのは最上川の支流白川の橋梁を共用するためなのだと思います。
今泉駅は JR 米坂線との乗換駅でフラワー長井線、米坂線とも行き違いが可能です。いま通ってきた同じ線路の上をすぐに米坂線の列車が追いかけてきました。
私が乗った列車は荒砥駅出発時点で 4, 5 人くらい、徐々に乗客が増えて今泉駅到着時点でほぼすべての席が埋まっていました。今泉駅で米坂線に乗りかえる人が多く下車し、その後、赤湯駅まで 50% くらいの乗車率だったと思います。
非電化路線のジャンクション駅、今泉駅は広々として、なんだか北海道の駅のように思えました。
荒砥駅から南下したフラワー長井線は今泉で東へと向きを変えます。西大塚駅の駅舎とホームは羽前成田駅の駅舎とともに 2015 年 8 月に国の有形登録文化財に指定されました。
最後の行き違い可能駅、宮内駅。ここも長いホーム屋根に風格があります。全線ほぼ平坦な長井線の中でいちばん標高が高い駅（標高 243m）です。
3 羽のうさぎの彫刻で知られる熊野大社の最寄駅である宮内駅の駅長室に、3 羽のうさぎにちなんで、うさぎ駅長の「もっちい」さん、駅員の「ぴーたー」くん、「てん」くんの 3 羽のうさぎさんが暮らしています。
奥羽本線（山形新幹線）との接続駅、終点赤湯駅に着きました。荒砥駅からの所要時間は約 1 時間でした。軌間が違うので、奥羽本線と長井線の線路はつながっていません。
フラワー長井線の赤湯駅舎は駅の西側にあります。こじんまりとしたログハウス風の建物です。こちらは近代的な JR 線の駅舎。
折り返し列車の発車まで 1 時間近く時間があるので、駅周辺を散歩しました。奥羽線の列車を撮れる場所がないかと住宅地の中をウロウロしていると、地元の子供たちがすれ違うたびに「こんにちは！」と挨拶してきたのが印象的でした。不審人物の私に子供たちのほうから積極的に声をかけてくるのは、それが防犯対策になっているのではと思いました。声をかけてコソコソ逃げたりするなど挙動不審だった場合は近くの大人に通報するということになっていたのかも知れません。
赤湯駅の売店で自宅への土産を購入しました。うさぎ駅長「もっちい」さんと、地元の方が作った「振袖うさぎ」です。
再び同じロングシート車で折り返し。12:26 発。座席はほぼすべてが埋まり、この状態が長井駅近辺まで続きました。再び最後尾で景色を眺めながら・・・
宮内駅で反対列車と行き違い。
今泉駅。フラワー長井線が他の路線とつながっている唯一の場所です。
13:19、出発地の荒砥駅に戻ってきました。
乗車中、荒砥駅〜今泉駅付近で西側に見える、葉山という山が気になっていました。
沿線に白兎という駅がありましたが、その白兎の地名は、丹後国の修験者が羽黒山詣での旅の途中で見つけた砂金の薬師如来像を、白うさぎに導かれて葉山に登り、山頂に社を建てて祀ったことに由来しているのを思い出しました。
雪で真っ白な葉山を見ていると、そこには雪原を駆け回るうさぎがたくさん暮らしているのかも知れない、自分もうさぎに導かれてみたい・・・そんなことを車窓を眺めながら妄想し、今年はぜひとも葉山に登ってみたいと思いました。
折り返し荒砥駅を出発する列車。右奥に見える山が、その葉山だと思います。
私が乗車したのは 2 月ですので、沿線の田園はところどころ雪に埋もれていました。フラワー長井線は名前の通り、途中にあやめ公園など花の名所があり、また山形鉄道のホームページを見ると、桜や菜の花などきれいな花々に囲まれた風景を走る写真が掲示されており、これからが車窓風景が楽しくなる季節になるはずです。
フラワー長井線に乗る前日、宮内駅のうさぎさんを訪ねていました。
駅長の「もっちい」さん
駅員の「ぴーたー」くん。この日は「ぴーたー」くんがケージの外で走りまわっていました。
駅員の「てん」くん。
うさぎさんは以前来たときと同じく、走り回ったり牧草やペレットを普段通り食べているように見えたので、人間の駅員さんに「うさぎさん元気そうで何よりです」と話したら、実は「もっちい」さんが血尿をしているとのこと、結石が出来ていて、現在病院で血液検査して手術に耐えられるかどうかを確認している最中だということを聞かされました。さらに駅員さんに状況をいろいろ伺いましたが、朝来ると血尿が点々と落ちていることや、ケージの外に出そうとしても出たがらないなど、とても心配そうに話されていました。
そういわれてみると、「ぴーたー」くんは「もっちい」さんのケージに寄り添って、じっと「もっちい」さんを見ていました。病気なのが分かっていて心配していたのかも知れません。
適切なアドバイスができない素人の私は、ただただ、「もっちい」さんが手術を受けることができ、健康な体に早く戻ることを祈るばかりでした。帰り際に「もっちい」さんに「元気で。また会おうな。」と声をかけて宮内駅を後にしました。
この出来事があって、微力ながら私にできること・・・山形鉄道に乗ることにした次第です。
その後、「うさぎ駅長もっちい」さんのツイッターを毎日拝見していたら 3 月 3 日に手術を行い、術後も順調に回復しており、近々駅長業務に復活できる（できた？）ようです。本記事の最後にそのことを書くことができ、本当に良かったです。
かわいいもっちいさんが、元気が良くなってよかったですね。
お見舞い大変でしたね。(^^)
by はな (2016-03-11 19:36)
はな様、こんばんは。
もっちい駅長さんが病気であることを聞かされてから、なんとか手術が受けられる体であって欲しい、成功して欲しいと、ずっと願っていました。
病気を乗り越え、元気に復活できたようで安心しました。なるべく早い機会に再び会いに行きたいと思っています。
by TakiHaru (2016-03-11 23:33)
「うさぎ駅長もっちい」さん、無事回復されてよかったです♪
by よしころん (2016-03-12 07:09)
駅長さん、心配なことには変わりないけど、
先ずは良かったですね・・・＾＾
うさぎさんは繊細な生き物だから、ホントに心配すると止まらない。
でもそんなうさぎさんが私はやっぱり好き（＾-＾）♪
by MIKUKO. (2016-03-12 15:02)
よしころん様、こんばんは。
本当に、元気になったようで良かったです。私を含めもっちいさんのこと心配していた人は皆ほっとしたと思います。
また、近々、復活したもっちいさんやぴーたーくん、てんくんに会いに行きたいですね。
by TakiHaru (2016-03-12 21:25)
MIKUKO.様、こんばんは。
もっちいさん、元気に復活できてよかったです。宮内駅のうさぎさんは 60 歳近い高齢とのことですが、これからも元気に過ごして欲しいです。
うさぎさんは飼い主の行動や表情をよく読みとって自分の気持ちに反映させているようなので、たとえ辛いことがあっても、うさぎさんの前ではいつも笑顔で過ごせるようにしたいと思っています。
by TakiHaru (2016-03-12 21:32)