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大分県、湯平温泉 つるや隠宅に宿泊 [温泉旅行記 / 宿泊]

 こんばんは。
 大分県由布市の湯平温泉、鎌倉時代の開湯以来、湯治場として発展し、別府につぐ豊後の名湯として、また胃腸に効く飲用泉として大正末期〜昭和初期には西の横綱に番付された歴史があります(湯平温泉ホームページ より)。花合野川の谷沿いに旅館が立ち並び古い温泉街が形成されています。
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 宿泊したのは つるや隠宅 さん。温泉街を貫く石畳通り沿いに位置するこじんまりしたお宿です。
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 通された部屋は花合野川の渓流が見え、ざーっという川音が終始聞こえる個人的に好みのロケーションでした。

 さっそくお風呂へ。信楽焼の半露天風呂です。湯船につかるとザバーンとお湯が溢れて贅沢な気分になります。2 人入ると窮屈に感じるであろう大きさです。
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 季節柄、陽が落ちるのが早くすでに外は真っ暗で景色が見えませんでしたが、部屋と同じくざーっと渓流の音に耳を傾けながら入浴できます。

 湯口から滔々に注がれる湯を見ていると癒されます。
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 もう一つのお風呂、岩風呂の内湯です。3, 4 人ほどのサイズだったでしょうか。こちらは昔からの浴場のようです。
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 半露天風呂と岩風呂、それぞれ貸切りで利用できます。ただし 夜中は入れませんでした。

 掲示してあった平成 24 年 12 月の分析表によると、源泉名は湯平温泉町営 2 号井、泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉、泉温は 63.1℃、湧出量は未測定で動力揚湯、pH 8.4、知覚的試験は無色、透明、塩味、無臭と書かれていました。飲んでみると微妙に塩気を感じますが、古くから飲用として利用されてきた温泉だけあって飲みやすかったです。加水してあるかどうかは不明ですがかけ流しでした。

 夕食は広間が混雑しているとのことで、部屋に出してくれました。初めて食べる味としてフグ皮のお浸しをいただけました。コリッとした食感でおいしかったです。
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 この他、ご飯、お吸い物、デザートがあります。思ったより量が多くてお腹いっぱいになりました。ごちそうさまでした。

 食後、夜の散歩をかねて共同浴場へ行ってみることにしました。石畳通りは赤提灯によるライトアップ中でした。
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 俳人、種田山頭火が湯平温泉を愛したことにちなんで山頭火展が開催されており、石畳通りには山頭火の俳句をイメージした書画が随所に展示されていました。つるや隠宅さんの前には山頭火が湯平を訪れたときに詠んだ「しぐるるや人のなさけに涙ぐむ」の書画が置かれていました。
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 散歩途中に入浴したのは、共同浴場銀の湯温泉です。共同浴場の入浴料は 200 円ですが湯平温泉で宿泊していると 100 円で利用できるようです。
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 シンプルな造りの浴室。共同湯にしては温めで入りやすかったです。お宿のお湯と違ってツルツルするのが印象的でした。
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 銀の湯は泉温 56.8℃のアルカリ性単純温泉と掲示してありました。お湯に銀粉のような白い結晶が混ざっていたことから名付けられたそうです。

 翌朝の朝食です。何気ない配慮が嬉しいです。
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 朝食も余すことなくいただきました。ごちそうさまでした。なお、朝食後はロビーでコーヒーをいただけました。

 列車の時間が近づいたら湯平駅まで送ってもらえることになっていました。出発時間までもう一度、温泉街を散歩。石畳通りの様子です。
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 歩いてまわるとあちこちで廃業した旅館の建物が目につきます。
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 石畳通りから丘の上の旅館街を結ぶ手すりもある広い階段。かつて共同浴場へ行くのに多くの湯治客が行きかっていたのでしょうか。
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 最後にもう 1 箇所、共同浴場中の湯で入浴していくことにしました。中の湯は浴室が 1 つなので日毎で男女が入れ替わります。偶数日は男性、奇数日は女性です。
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 浴槽のすぐ横の大きな窓を開けると半露天風呂に入っているような気分です。ただ、お湯がとても熱く、ゆっくり入っていられませんでした。中の湯の源泉は湯ノ平中鶴 2 号、泉質はナトリウム塩化物泉、泉温 81.9 度です。昨晩入浴した銀の湯温泉と違って、宿のお湯と似ていたように感じました。
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 入浴しませんでしたが、その他の共同浴場です。湯平最古の温泉で地下に金鉱脈があるに違いないと言われたことから名付けられた金の湯。
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 宿のすぐ近くにあった砂湯。川面より湯船が低い位置にあって昔は川底の砂地から温泉が湧出しいたことから砂湯と名付けられたそうです。
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 以前、初夏に湯平温泉を訪ね、この砂湯に立ち寄り入浴したとき、周囲にかじか蛙の鳴き声がこだましていたのを思い出しました。

 人気の由布院温泉の影に隠れて、寂れてしまった温泉という印象はぬぐえませんが、風情ある石畳と共同湯、そして渓流の音やシーズンであれば蛙の声が聞こえる、このような温泉街は好きです。


★おまけ:最近のはるちゃん★

 座布団を独占してゴロン。
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やまびこ3

やはり歴史のある温泉場はいいですねぇ。
石畳や共同浴場の雰囲気がとてもいいと思いました。
料理の中の牛肉の陶板焼き?がおいしそうです。それから旅館の朝食はやはりいいですね。
by やまびこ3 (2015-12-18 22:01) 

TakiHaru

やまびこ3様、こんばんは。
今やとなりの由布院のほうが大人気ですが、私も古いひなびた温泉場のほうが落ち着いていて好みです。
牛肉は豊後牛とのことです。その他も大分県産の食材を多く使っておられるようで、その土地のものをいただけるのは何より嬉しいですね。
夕食でお腹いっぱいになったはずなのに、なぜか朝食もたくさん食べれるのが不思議です。
by TakiHaru (2015-12-18 22:41) 

imarin

添い寝せずにはいられないはるちゃんショット♪
来年は九州に行ってみようと漠然と思っているのです。
でも、相変わらず車中泊なのでこんな素敵なお宿は眺めるだけになりそう。

by imarin (2015-12-22 10:38) 

caveruna

はるちゃん、ひそかにファンです^^
かわい~!
by caveruna (2015-12-22 18:33) 

TakiHaru

imarin 様、こんばんは。
私もはるちゃんと添い寝したいですが、じっとしていないので一瞬しかできません。
九州にもすばらしい被写体がたくさんありそうで、阿蘇や久住では星空も綺麗そうですね。温泉が多いので車中泊も苦にならないかも。ぜひロケハン旅行なさってみてください。
いつも imarin さんの素敵な写真、楽しみにしています。
by TakiHaru (2015-12-22 21:30) 

TakiHaru

caveruna 様、こんばんは。
ありがとうございます。なかなかネタがなく、はるちゃんの記事が書けないのですが、おまけの写真を楽しんでいただければ嬉しいです。
今後はもっとかわいく、時には逞しいはるちゃんの写真を撮って載せていきたいと思っています。

by TakiHaru (2015-12-22 21:34) 

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