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かじか蛙の声を聞きながら、四万十川沿いをドライブ、前編 [旅行いろいろ]

こんにちは。

ゴールデンウィーク前半は、四国南西部の高知県、愛媛県方面へ出かけました。
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まず前夜のうちに列車で岡山まで移動。

◆ 上越妙高 18:35 → 金沢 19:38 新幹線 はくたか 571 号
 ↓
◆ 金沢 19:47 → 新大阪 22:26 特急サンダーバード 46 号
 ↓
◆ 新大阪 22:42 → 岡山 23:31 新幹線 のぞみ 131 号

岡山駅近くのカプセルホテルで宿泊した翌朝からが本番です。
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◆ 岡山 5:27 → 坂出 6:11 快速マリンライナー 1 号

開業 30 周年迎えた瀬戸大橋を渡りました。開通して間もない 30 年前のゴールデンウィークに初めて列車で渡ったとき、橋の下段を通る列車からでも予想外に景色が楽しめたのと、列車のすぐ真下をタンカーが横切っている光景を見て、今までになかった新鮮さを覚えたことを思い出しました。もう 30 年たったのか。100 年、200年と使えるように維持管理することはたいへんなことと思います。

◆ 坂出 6:18 → 高知 8:18 特急しまんと 1 号

土讃線の列車に乗りながら渓谷風景を見ることが楽しみでした。吉野川を渡り・・・
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阿波川口駅付近で山の中腹の急斜面に集落が点在する様子が見えてきました。当初、このような山岳集落を訪ねてみるプランを考えていましたが、いろいろ検討しているうちに気が変わり、今回のプランになりました。
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大歩危付近のトンネルや落石覆いの切れ間で、渓谷をまたぐ鯉のぼりが見えました。
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高知駅に着きました。列車の旅はひとまずここまで。
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引き続きレンタカーで旅を続けます。
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市街地は早々に脱出。高知自動車道で須崎まで行き、国道 197 号線を西へ走る頃には美しい里山風景が広がりました。フィルルルル、フィーフィーの音が・・・かじか蛙ですね。
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道の駅布施ヶ坂を過ぎると、ほどなく四万十川の上流部に出会います。四万十川の源流にほど近いところ。ここから四万十川沿いを下流へ向かって走ることにしていました。

次々と現れる沈下橋の風景を見るのが楽しみでした。まず最初に現れたのは四万十川本流で最上流にある沈下橋、大股沈下橋。正式名は高樋橋と言うそうです。傍らに鯉のぼりが掲げられ、のどかな風景でした。
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天気がよくクルマの窓を全開にして走っているととても気分良かったです。川沿いの道は狭くスピードが出せません。そのため、川のあちこちから発せられるかじか蛙の声が車内まで聞こえてきました。
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鉄道橋のような施設が並行していました。森林鉄道跡? コンベアー? 帰ってから国土地理院の地図を見たら、どうやら水路橋だったようです。
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ところどころ現れる心洗われる風景は、私にとってどこも絶景でした。
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四万十町へ入り、支流の日野地川に沿って奥へ進んだところにある、ホテル松葉川温泉で立ち寄り入浴しました。
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内湯と露天風呂はそれぞれ別源泉でした。露天風呂の源泉は療養泉に該当しないためか正式な泉質名が無いようですがツルツルするお湯でした。加温循環で塩素臭がするのは仕方ありません。新緑と渓流が望めました。渓谷側の浴槽縁が幅広で平らになっているので、そこに腰かけて爽やかな風にあたれます。そしてかじか蛙の鳴き声がちらほら聞こえました。温泉に入ってかじか蛙の声を聞く・・・これはお気に入りのシチェーションでした。

内湯は単純硫黄冷鉱泉、加温循環でやや塩素臭がしました。でも縁から冷たい源泉がそのまま注がれているのがいいですね。源泉は柔らかな硫黄臭がしました。

ランチもここで。ホームページに鮎の甘露煮と川のり?の天ぷらがついた定食が載っていて、これにしようと思っていましたが実際のメニューになく、四万十豚 200g を使った米豚トンテキ定食にしました。でもこのトンテキおいしかったです!

食堂の外のテラス。かじか蛙の声が聞こえるし、ここで食事したほうが良かったな。
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ホテルの裏の吊り橋へ行ってみました。お風呂から見えた渓流です。
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四万十川も、支流の日野地川も、とにかく水がきれいで清冽な印象でした。
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次回へ続きます。


★最近のはるちゃん★

金曜日の最高気温は 31 ℃以上まで上がり、はるちゃんの部屋を冷房全開にしてもらいました。
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うって変わって昨日土曜日の昼の気温は 12 ℃くらい。前日より 20 ℃近く低くなり、今度はファンヒーターをつけるはめに。
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(写真と文が無関係ですみません。)

はるちゃんが体調を崩さないよう、温度管理に気をつけなければならない日が続いています。何だか変な気候です。

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桜咲く置賜地方、山形鉄道沿線を訪ねました [旅行いろいろ]

こんにちは。

4 月下旬、山形鉄道沿線と置賜さくら回廊の桜を見に行きました。

その前に、早朝の飯豊町、白川ダム湖を訪ねました。
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雪解け水がダム湖に集まる 4 月中旬から、田植えのため放流が行われる 5 月中旬頃までの期間限定で水没林が見られるとのことで寄り道してみました。
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条件によって、朝霧に浮かぶ水没林といった光景が見られるかも知れません。私はただの通りすがり者ですが、写真好きな方ならとても興味深いところなのではないでしょうか。
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置賜盆地へと移動。有名な桜でなくとも里山風景に溶け込んだ桜はどこも美しいです。
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高畠町の安久津八幡神社に立ち寄りました。桜、菜の花、三重塔の風景が見られるところ。菜の花がたくさん咲いていればもっと良かったな。
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さて、ここから山形鉄道沿線の桜をいくつか訪ねてみることにします。

長井市、伊佐沢の久保ザクラ。樹齢約 1,200 年のエドヒガンザクラで、置賜さくら回廊を代表する桜です。ただ、残念ながら花をつけている枝は少なく、衰えを感じざるを得ませんでした。
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むしろ久保ザクラの二世木?など、周囲の桜のほうが満開で見ごたえがあったように感じました。
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こちらも樹齢約 1,200 年のエドヒガンザクラ、草岡の大明神ザクラ。置いてあった資料によると、坂上田村麻呂が蝦夷を平定したとき戦勝記念に植えた桜で、幹周り、樹高、枝ぶりを総合的に勘案すると日本一の巨樹の桜になるとのことです。
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道端に咲いていた、桜以外の花もいいですね。
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長井駅です。後ほど列車に乗る計画をしていたので、あらかじめ長井駅に立ち寄って土日休日フリーきっぷを購入しました。
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山形鉄道沿いに走りました。途中立ち寄った羽前成田駅では駅舎内で「山形の四季」と題した小さな写真展が開かれていました。駅舎周辺の桜もきれいでした。
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線路は広大な田園地帯を走るようになります。ちょうど列車がやって来ました。
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昔、羽黒山詣での修験者がこの土地で見つけた薬師如来を葉山山頂に祀るとき、うさぎが道案内をしたという伝説があります。その葉山をバックに・・・
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葉山の山麓、白兎地区にある、狛うさぎが置かれた葉山神社。
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境内に白兎のしだれザクラがあります。が、昨年まで存在した古木(昨年も花をつけていないようでした)がなくなっていました。今現在咲いているのは二世木でしょうか。
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続いて白鷹町に入ります。釜の越農村公園に立ち寄りました。こちらは公園ということもあってたくさんの人たちが来て芝生でランチしたりして楽しんでいました。古木の釜の越ザクラは花をつけていませんが、二世木などの桜が美しかったです。
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公園内に川が流れていて良い雰囲気でした。
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なお、近くにある樹齢 1,200 年のエドヒガンザクラである薬師ザクラは、釜の越農村公園から歩いて行きます。それを知らないで駐車場がないと思ってパスし、薬師ザクラに立ち寄れませんでした。

十二の桜です。現在の桜は三世木とのことです。かつて近くに十二薬師堂があったことに由来して名付けられているようです。
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まだまだ見ていない桜はあるのですが、時間が来ました。

道の駅白鷹やな公園あゆ茶屋で、鮎の塩焼きや鮎ごはんを購入してランチにしました。やな公園の最上川に日本一と言われるヤナ場が設けられています。訪ねたとき、まだヤナ漁は行われていませんでしたが、最上川をまたいで鯉のぼりが揚げられていました。
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ランチ後、荒砥駅にクルマを置き、山形鉄道に乗車しました。
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2 両編成のうち後ろの 1 両は団体さん専用になっていました。先頭車はボックスシート車でしたので、ボックスシートに座って景色を眺めて行きました。

田園地帯では山へ向って真っ直ぐに伸びる道路が印象的です。
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宮内駅で下車。うさぎ駅長のもっちいさんに会って行こうと思います。
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この時季は団体さんが多く、午前中に約 100 人もの団体さんが訪ねたそうです。そのため、もっちいさんはちょっとお疲れ、お昼寝中でした。もっちいさんは高齢ということもあり、現在はナデナデなど触れることが禁止になっています。

こちらは、一足先に天国へ旅だった、ぴーたー君とてん君の祭壇。3 羽のうさぎが健在だった頃が懐かしいです。今回ももっちいさんのぬいぐるみを購入しました。
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宮内駅は典型的な国鉄駅の雰囲気が残っていますね。このような駅はすでに無人駅になっているところが多いですが、もっちいさんがいることで訪ねる人も多く、職員さんも常駐しており、駅に寂しさはありません。
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先ほど乗ってきた列車の折り返し列車に乗車して荒砥駅へ戻りました。帰りは 2 つの団体さんが乗車し、一般客の先頭車も団体さんと混在乗車になりました。ガイド役の山形鉄道の職員さんは 1 人で 2 両担当されており忙しそうでした。私としては方言訛りの楽しい話しを聞けて良かったですが。

荒砥駅まで戻った後、最後に鮎貝駅に立ち寄りました。地元の方が線路沿いにスイセンを植えているそうで、山形鉄道の見どころの一つになっています。
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置賜地方も豪雪地帯です。雪からようやく解放され、残雪の山々を背景に桜咲く風景はのどかで美しかったです。また機会があれば訪ねてみたいです。


★最近のはるちゃん★

たんぽぽを食べるはるちゃん。
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クローバーを食べるはるちゃん。
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おいしいですか?

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気仙沼、女川を訪ねました [旅行いろいろ]

こんにちは。

栗駒山へ山登りした後、気仙沼市大谷海岸のはまなす海洋館さんで宿泊しました。
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部屋もレストランも浴室も全て白を基調にまとめられた綺麗な建物でした。部屋はオーシャンビュー。さらにベランダへ出て、潮風にあたりながら海を眺めることができました。
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山深い温泉地で渓流の音を聞きながら過ごすのが好きですが、たまには波の音を BGM に過ごすのもいいですね。

夕食はレストランで。新鮮なお刺身、ホタテの陶板焼き、メカジキの香草焼き、雲丹のご飯などなど、海の幸を中心にしたメニューに、日本酒は気仙沼の男山とともに。どの品もとてもおいしかったです。また三陸地方へ来ましたので今回はちょっと奮発したプランにしました。さらに、鮑のしゃぶしゃぶ、ふかひれ姿煮、仙台牛をいただきました。

気仙沼といえばふかひれが有名ですね。今日は大きいふかひれが入ってきましたよ、と言って出してくれたふかひれの姿煮です。
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その他、ふかひれの揚げ物やデザートにふかひれが入ったアイスが出るなど気仙沼らしいメニューをたくさんいただけました。朝食は個々に提供される和食メニューの他、バイキング形式でウインナー、野菜、果物などを好きなだけいただくことができて、とても良かったです。どうもごちそうさまでした。また利用したいです。

早朝は何かの漁をしている様子が眺められました。
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海岸を散歩。宿のすぐ下は、BRT に転換された気仙沼線の鉄路が残っていました。
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当日の海は穏やかでした。
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さて、宿をチェックアウト後、気仙沼港へ向い、大島汽船が運行している気仙沼ベイクルーズの遊覧船に乗船しました。
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当日は台風 18 号が迫っている日、漁船は岩壁にしっかり係留されていました。さすがに全国有数の水揚げ高を誇るだけあって魚市場の建物は巨大です。
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防潮堤が築かれています。建設中の三陸自動車道は気仙沼の港湾内を大胆に横切るルートで計画されており、このあたりに三径間の斜張橋が架かるようです。
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気仙沼の対岸には東北地方でいちばん人口が多い島、大島があります。その大島に架かる橋、気仙沼大島大橋が建設中でした。
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カキの養殖場が多くみられました。
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乗客が与える餌を求めてウミネコがずっとついて来ます。
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下から見ていると、足を後ろへきちんと揃えて飛ぶ姿がスローモーションのように見えました。飛んでいるウミネコの真っ白いお腹をツンツンしたくなるのは私だけ? そんなウミネコとのふれあいも楽しめたクルーズでした。

大島へ向かうフェリーの周りにもウミネコが舞っていました。
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さきほど見た大島への橋が完成すると、このフェリーの役目は終了することになってしまうのでしょうね。

気仙沼から海沿いを南下しました。当日はツールド東北が開催されていた日、自転車ライダーを多く見かけました。途中の橋に掲げられていた大漁旗は、自転車ライダーの応援旗として掲げられていたのかも知れません。
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女川駅です。日帰り入浴施設と一体化した立派な建物。
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今年 5 月に列車で女川へ来ました。その時は着いた後、同じ列車ですぐ折り返し、駅前の新しい商店街をよく見ることができなかったため、あらためて立ち寄りました。

女川駅からまっすぐ海へ通じる通り沿いに新しく作られたシーパルピア女川という商業施設、レンガが敷かれた広い歩道の両側にいろいろなお店が立ち並ぶ、おしゃれな雰囲気でした。
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一通り散策したあと、いちばん海沿いの地元市場ハマテラスで海の幸満載の女川丼を食べてみたいなと思いましたが、混雑していて 1 時間待ちとの案内板が。あきらめて別の店でサンマ定食をいただきました。今年はサンマは不漁と聞いていたのですが・・・でも食べることができてよかったです。

昼食後、雨が降りだしました。台風 18 号の影響が出始めたようです。今回はここまで。ゆっくり帰宅することにしました。

ちょうど連休中であり、またツールド東北などのイベントが開催されていたこともあるかと思いますが、立ち寄ったところはいずれも賑わっていました。
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一方、クルマで走って見えた限りにおいて、海岸近くはまださら地の場所も多く、各地で防潮堤の建設、土地のかさ上げ、橋梁のかさ上げなどの工事が行われており、多くのダンプカーが行きかっていました。過去と同様の災害を克服できる新しいインフラ整備は、まだまだ道半ばのように感じました。


★最近のはるちゃん★

春に撒いたパクチーはイマイチだったので、夏にもう一度パクチーの種を撒き、ちょうど良い具合に育ちました。
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そのパクチーを食べるはるちゃんはとても嬉しそう。よかったね、はるちゃん。
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丹後 木津温泉 〜 若狭 小浜 〜 熊川宿 [旅行いろいろ]

こんにちは。

前回からの続きです。京都の大原、美山かやぶきの里を訪ねた後、京丹後市の木津温泉へ来ました。(今回、列車には乗っていません。)
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木津温泉は田園風景に囲まれた静かな温泉地。歴史は古く奈良時代の僧侶、行基がしらさぎがお湯で傷を癒しているのを発見したのが始まりで、京都府内で最も古い温泉とのことです。丹後の湯宿ゑびすやさんに宿泊しました。
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ゑびすやさんは鉄筋造りの立派な新館がありますが、宿泊したのは古い本館の大正館です。松本清張氏が執筆のため逗留した館で、氏が利用した小さな書斎は見学できます。通された部屋からは京都丹後鉄道の列車が走ってゆくのを眺められました。
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大正館は渡り廊下にステンドグラスがはめ込まれていたり、ロビーに古い調度品が置かれていたりして大正浪漫あふれる雰囲気でした。
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ゑびすやさんと関係あるかは???
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食事は竹林を眺められる食事処で。夕食は前菜、お造りに続き、サザエのつぼ焼き、メバルの煮付け、牛肉の石焼きなどをいただきました。また普段は味わえない赤ダシのお味噌汁はおいしかったです。朝食も同じ場所で。地元の農家から仕入れた野菜がたっぷりのサラダバーが良かったです。朝から野菜を山盛りいただきました。どうもごちそうさまでした。ただしアルコール類はかなり高めの印象でした。
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お風呂は加水、加温なし(冬期は加温)、源泉かけ流しの貸切風呂が良かったです。予想以上の源泉投入量、そして浴槽縁からのオーバーフロー。見て嬉しくなる光景でした。泉質はシンプルなアルカリ性単純泉。当然ながら鮮度もよくたいへん気持ちよい入浴ができました。

この貸切風呂、ごんすけの湯について温泉教授と言われる松田忠徳さんの評価が案内板に次のように書かれていました。
『清張も執筆の疲れを癒した「ごんすけの湯」は天井にステンドグラス、湯船には自前の源泉からアルカリ性とまろやかで透明な湯が溢れ続けている。四、五人ほど入浴できるが、貸し切りができるので、広々とした風呂で坪庭を眺めながら、ゆっくりくつろげる。まさに日本一の家族風呂だ。(「温泉教授の日本全国温泉ガイド」より原文のまま抜粋)』

今回は貸切風呂 1 回限定でのプランでした。以前利用したときは空いていれば 24 時間いつでも、夜中でも入浴できたと思いました。また復活して欲しいです。

また露天風呂を備えた大浴場も竹林を眺めながら入浴できるよい雰囲気のお風呂でした。

ゑびすやさんに宿泊した翌日は、若狭 小浜へ移動しました。

小浜は日本海の海産物を水揚げし、京へ運んだ鯖街道の基点として栄えた町。古い建物が連なる小浜西組の三丁町地区を散策しました。
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細い路地がところどころに。
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このあたりは料亭や旅館が多かったようです。
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庚申堂にさるぼぼのような飾りが吊るされていました。これは身代わり猿という魔除け厄除けのお守りで、庚申堂の他、各家々の軒先に一組ずつ吊るされていました。
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空印寺というお寺の境内に、人魚の肉を食べて不老不死になった八百比丘尼の入定洞がありました。
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八百比丘尼の伝説は全国にあるようですが・・・
『若狭で語られている八百比丘尼物語とは、むかし東勢村に高橋長者と呼ばれる人がいて、あるとき海中の蓬莱の国へ招かれ、お土産に人魚の肉をもらってきました。長者の娘がそれを食べたところ、八百歳になっても娘のように若々しく、困った娘は尼になり全国を行脚して、最後に若狭小浜に帰りこの洞穴に入定したというものです。』(案内板より)

うまく書けませんが、以下は私の妄想です。

JR 小浜線に勢浜という駅がありますが、高橋長者は勢浜駅があるこの辺りに住んでいたのでしょうか。
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ということは勢浜地区から望む海のどこかに蓬莱の国(竜宮のこと?)があり、そこで人魚に会えるのかも知れません。
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老いること、死ぬことは絶対避けられませんが、時の権力者が自分が築いた栄華が永遠に続くことを願う、永遠の美貌を手に入れたいと願う、または不幸にして亡くなったり不治の病になった家族の分まで長生きしたい、というような不老不死への願望はごく自然に生まれることだと思います。まあ、私自身は今のところ不老不死でなくて良いと思っていますが、ウチのうさぎのはるちゃんがずっと変わらずに居て欲しいと願う気持ちも同じことですね。

小浜は海の食材の供給地であったことから、生命の源である海に住む伝説の生き物、人魚の神秘性と絡めてこのような伝説が生まれ、鯖街道を通じて小浜の海産物に親しんでいた京の人々は、不老不死をかなえてくれる人魚の肉がひそかに運ばれて来ることを期待していたのかも知れないと思いました。

昨日、大原の寂光院を訪ねたとき平家物語を思い出しました。何事も常に変化しているのが現実であって、不老不死のような永遠に変わらないことなど決してなく、平家物語はそんな願望への戒めであり、今の一瞬一瞬を大切に生きましょうと伝えているように思いました。

海岸沿いに人魚の像がありました。
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人魚というと少女や若い女性の姿ばかりですが、男や老人もいるんだろうな。本当のところはどうなのか、意思を通じ合えるのか、危険な存在なのか、はたまた体の構造はどうなっているのか、知りたいです。

妄想はここまでです。

最後に鯖街道の宿場町であった若狭町の熊川宿を訪ねました。
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道の両側に古い家並みが並んでいます。鯖街道自体は奈良時代頃からあったようですが、熊川地区が宿場町として発達したのは戦国の浅野長政の時代とのことです。
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道の脇を平成の名水百選である前川が勢いよく流れています。各家々では川の水を利用するための「かわと」とよぶ施設(川へ降りる石段のこと?)がありました。
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これは芋洗い機のようです。どのように芋を付けて洗うのかを見てみたいです。
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大昔からのものでなくても、ノスタルジックな雰囲気を感じました。
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若狭地方を訪ねたお土産は人魚の肉・・・ではなく、定番の鯖寿司を購入しました。鯖がノルウェー産と書かれていたのには目をつむり、海の幸を待ち焦がれていた昔の人々の気分になったつもりで、肉厚の鯖が乗った鯖寿司をいただきました。


★今朝のはるちゃん★

夜中に台風が駆け足で通り抜けて行きました。余韻で午前中は風や雨が強く外で遊べませんでした。
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短時間で気圧の大幅な変化があったと思います。うさぎは気圧の変化で体調を崩すこともあるようですが、元気に遊んでいました。
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京都 大原 〜 美山 かやぶきの里 [旅行いろいろ]

こんにちは。

京都北部と若狭地方をドライブ旅行しました。
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まず京都大原、寂光院を訪ねました。
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本堂は 2000 年に不慮の火災で焼失してしまったことが記憶に残っています。現在は再建されています。
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寂光院は平清盛の娘、建礼門院徳子が隠棲されたところとして特に知られています。

平家が繁栄を謳歌していた時代、徳子は高倉天皇の中宮となり安徳天皇の生母となられました。しかし平家滅亡の壇ノ浦の合戦で入水しましたが引き上げられ、その後、安徳天皇や平家一門の菩提を弔うため余生をここで過ごされました。
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後白河法皇が寂光院に隠棲した徳子を訪ねた大原御幸と呼ばれるお話が平家物語の最後の章に書かれています。法皇が訪ねたとき、徳子の庵は雨風が漏る簡素なもので、人も滅多に訪ねることもない寂しいところだったようです。
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かつての栄華と比べるべくもない質素な暮らしに涙した法皇は徳子と対面されました。『先帝や御子や平家一門を弔いながらの今の苦境は後世菩提のための喜びであると述べ、六道になぞらえて己が反省を語る女院に、法皇はじめ共の者も涙するばかりでした。』(案内板より)
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うまく書けませんが・・・「因果」「無常」について考えさせられた瞬間でした。

大原ののどかな風景を見ながら歩きました。直交する道は、日本海に海の幸を京都に運んだ道、鯖街道でしょうか。
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大原は「しそ」の産地としても知られています。すでに旬を過ぎていると思いますが、少しだけ紫のしそ畑を見ました。
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三千院を訪ねました。
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聚碧園で畳に座って庭園を拝観・・・
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紫陽花苑でまだ少し残っていた紫陽花を見ることができました。
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寂光院同様、苔に包まれたしっとりした風景がとても印象的でした。
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寂光院、三千院の静かで厳かな苔の庭を訪ねたら、邪念が消え心がすーっとなるような気がしました。普段は感じられない良い体験ができたと思います。

国道 367 号線を北上して途中峠を越え、しばらく走ったところで京都市北部広河原へと通じる狭い県道へ進みました。

途中の久多地区で、いちめんに咲く紫の花に目をうばわれました。
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北山友禅菊と書かれた看板が立っていました。特にこの地域で栽培されている品種のようです。
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通りがかりに思いがけない発見ができました。

広河原から佐々里峠、そして由良川源流沿いに、曲がりくねった道を走りました。

次々現れる集落の中で、かやぶき屋根の家々が立ち並ぶ集落がありました。南丹市美山の北集落です。
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国の重要伝統的建造物群保存地区になっています。入母屋造りのかやぶき屋根の建物が 38 棟もあるそうです。
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集落内を散策しました。各家々では花が咲き、のどかな雰囲気でした。
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まさしく日本の原風景、このようなところを訪ねると何だかほっとするものです。
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次回へ続きます。


★昨日のはるちゃん★

昨日、病院へ爪切りに連れて行きました。なんとなくいつもと違う雰囲気を察するのはたいしたもの。暴れてかみつかれるため、軍手で防護し捕獲。
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病院へ行って来た後はご機嫌ななめ。「へやんぽ」で気分転換。
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コスモスが咲き始めました。今年もはるちゃんとコスモスのコラボレーション特集を作りたいと思っています。


★★もうひとつおまけ★★

その後、万座温泉へ日帰り入浴に行きました。徒歩でなくクルマで山登り。標高 1,800m の万座は涼しく、温泉がとても気持ちよかったです。
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万座温泉の近く、毛無峠に立ち寄りました。すぐ近くの旧小串硫黄鉱山で産出した硫黄を運搬していたと思われる索道施設が残っています。
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この索道施設は良い被写体になっているようです。近くの山へ登れる道も整備されていましたので、次回は山散歩をしつつ、鉱山跡を眺めてみたいと思いました。
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