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高瀬ダムから湯俣温泉 2015.09.19 [山歩き]

 こんばんは。
 長野県大町市の徒歩でしか行けない秘湯、湯俣温泉へ行きました。
 クルマが入れるのは葛温泉の少し奥、七倉まで。七倉からタクシーで高瀬ダムへ向かいます。
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 タクシー代は 2,100 円でした。行きは相乗りで負担額は少なくて済みました。

 黒部ダムについで日本第 2 位の堤高 176m の巨大ロックフィルダム、高瀬ダム。ダムから取水した水は下流 3km の地下にある新高瀬川地下発電所に送られています。地下発電所は山中に 6 階建てのビルがすっぽり入るほどの巨大空間がある、とタクシーの運転手さんが話してくれました。

 ダム前面にヘアピンカーブの道路がつけられている珍しい構造。
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 高瀬ダムの堰堤上がタクシー終点。ここから徒歩になります。
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 まず、長さ約 900m の長い高瀬トンネルからスタート。この先にも短いトンネルがあり、湯俣まで 4 ヶ所のトンネルがあります。
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 しばらく高瀬ダム湖沿いの林道を歩きます。
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 高瀬ダムから約 4.5km で林道終点。以後、徒歩道になります。湯俣まで高瀬川沿いに進む緩やかな登りでハイキング気分で歩ける道です。

 歩いていると、ところどころで硫黄の匂いを感じます。歩道脇の岩に硫黄が付着しているようです。
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 林道終点から約 1.5km の名無小屋まで、木々に阻まれて川が見える場所が少ないですが、名無小屋をすぎると、高瀬川が間近に見えるようになります。
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 川原に大きな流木が点々とありました。これは・・・熊かと思った。
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 高瀬ダムから 9.5km、ようやく湯俣温泉に着きました。
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 湯俣温泉の一軒宿、晴嵐荘さんで入浴する予定ですが、まず上流にある天然記念物の噴湯丘を見に行きます。

 途中の小さなダムに大きな流木が突き刺さっていました。近くに重機もないのでどうやって取り除くのだろうか。
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 槍ヶ岳を源とする水俣川。川を遡行して直接槍ヶ岳を目指すと思われるグループが川原で準備していました。
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 温泉が湧出している崖下の川原を進みます。ゴツゴツした石で歩きにくいです。うっかり激熱源泉に足を突っ込まないように注意。
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 対岸に仏塔のような物体が見えてきました。
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 噴湯丘です。高さは 3m ほどでしょうか。85 度を超える熱湯が噴出しているそうです。温泉湧出口の周りに炭酸カルシウムが沈殿していき塔のようになったようです。ここまで育つにはどのくらいの年月を要しているのでしょうか。
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 頂部から噴出している様子は分かりませんでしたが、流れ落ちる湯量はかなりの量です。
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 噴湯丘からの帰り道で、崖下の源泉地帯で湯だまりを見つけました。熱い源泉と川の水が混じり、ちょうど良い湯加減です。硫黄の匂いが鼻をくすぐります。
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 周りには誰もいない・・・ということで、入っちゃいました。
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 川と一体になったような気分。うーん、これはすばらしい。本当は入りながらビールでも飲んだら最高なんだろうなあ。いずれにしてもこの野湯に入れただけで湯俣まで来た甲斐がありました。

 さて、噴湯丘から戻り、湯俣温泉晴嵐荘 さんにお邪魔します。
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 お湯はまだためている最中だということでしたが、入浴するには十分でした。
 内湯の様子。古い浴室にタイル貼りの小さな 4 人サイズの浴槽。硫黄臭+金属臭のする熱い源泉が注がれていました。青白く見える湯が神々しいです。
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 (上写真は湯船にお湯が完全にたまるまで待って撮りました)

 入浴してしばらく待つと湯船からオーバーフロー。
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 掲示してあった平成 22 年の分析表によると、源泉名は湯股温泉 晴嵐荘 B、泉質は単純硫黄温泉[硫化水素型]、泉温は 50.2 度、湧出量は未計測で掘削による自噴、pH 6.4、知覚的試験はほとんど無色透明、硫黄味、微塩味、硫化水素臭を有す、と書いてありました。

 浴室にシャワーなどありませんので、体を洗うときは湯船から直接汲んで利用するのも山の湯らしいです。浴室の前に登山道、竹村新道が通っていますので、窓を開けると歩いている人と目が合って「こんにちは」となるかも知れません。

 お湯からあがって晴嵐荘さんの前の広い川原で昼食休憩。周囲にテントを設営している人や休憩している人が何組かいました。また、シャベルやバケツを持ったグループが歩いていくのが見えました。きっと噴湯丘で野湯を楽しむ方々なのでしょう。

 高瀬川は日本一長い川、信濃川の長い支流の一つです。河口まで流れ着く水はどの程度か分かりませんが、ここから新潟市の河口までどのような行程を経てどんな景色の中を流れていくのか、長い水の旅を想いながら来た道を引き返しました。

 氷河湖のような雰囲気がする高瀬ダム湖。
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 最後のトンネルは長い。
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 高瀬ダムにタクシーがいなければ備え付けの公衆電話で呼び出すことになり、長時間待つかも知れないと思いましたが、待機しているタクシーがいて、しかもトンネルから出た私を見つけると、タクシーのほうから私のほうへ寄ってきてくれて、すぐに乗車して七倉へ戻ることができました。

 出掛けたのは 9/19、高瀬ダム-湯俣温泉は往復とも所要約 2 時間でした。

 高瀬川が流れる高瀬渓谷は紅葉の名所でもあります。記事を書いた今頃 10 月中旬は紅葉の見頃になっていることかと思います。


★おまけ:最近のはるちゃん★

 体重測定中。
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みぃにゃん

はるちゃん体重何キロありました?茶太郎ぐらいかな?茶太郎は1.8kgです。
by みぃにゃん (2015-10-19 22:56) 

よしころん

こちらも何年も行ってみたい場所なのです~~~
日帰り湯だったのですね~♨

はるちゃん、大きくなったかな^^
by よしころん (2015-10-20 07:09) 

TakiHaru

みぃにゃん様、こんばんは。
はるちゃんの体重は 1.7kg くらいで落ち着いています。茶太郎くんとほぼ同じくらいですね。
しだいに寒くなってきましたが、茶太郎くんも元気に過ごしていますでしょうか?
by TakiHaru (2015-10-20 21:30) 

TakiHaru

よしころん様、こんばんは。
今回は日帰り温泉の旅でした。機会があれば今度は宿泊してみたいです。山奥にもかかわらず食堂にウイスキーなどのお酒がたくさん並んでいましたので夕食も楽しみですね。
よしころんさんなら、ここへ来たらさらに裏銀座へ行かれるのでは?
はるちゃんは体重 1.7kg くらいで落ち着いています。喉元の肉垂れが大きいのでぽっちゃり見えるかも知れないですね。
by TakiHaru (2015-10-20 21:48) 

MIKUKO.

はるちゃんは、トイレにきちんと収まっているから、
標準サイズですよね。
うちなんか生後半年で3kgになり、トイレには早々に収まらなくなり、
改造して両手が乗っかるようにしましたよ(笑)
それから間もなく4kgに達しましたから、獣医さんもビックリでした…^^;
by MIKUKO. (2015-10-20 21:51) 

TakiHaru

MIKUKO.様、こんばんは。
えっ、MIKUKO.さんのウサさんは 4kg もあったのですか!
かなり大型のウサさんだったのですね。確かにトイレに収まらなそうですし、食事もバクバク食べそうですね。それに噛まれるとかなり痛そう・・・
けれど、大型のうさぎさんと駆けっこすると、迫力があって楽しのではと想像します。
by TakiHaru (2015-10-20 22:26) 

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