変わりゆく上越地方の鉄道・・・青海発、新潟富山県境ミニ乗車記 [鉄道関係]
こんばんは。
2015年3月の北陸新幹線金沢延伸で JR から第3セクター鉄道、越後トキめき鉄道となる新潟県上越地方の在来線。順次興味のある列車を追ってみたいと思っています。
北陸本線下りでは早朝に青海始発という列車が設定されています。かつて、この列車は富山から回送されてきた特急しらさぎ用485系が青海から直江津まで客扱いし、直江津で折り返し富山行きの快速列車として運行されていました。直江津からの快速がメインのため、青海から直江津までは座席があらかじめ逆向きにセットされた状態になっていて当時は面白い列車の1つでした。現在はほぼ同じ時間帯を走る普通列車となっています。
そして青海には上下本線のホームとは別に退避用の3,4番線がありました。かなり以前から使用されなくなっているのですが、青海始発のこの列車がもしかしたら使用しているかも知れない(そんなことはないか)、また、次の糸魚川で6分ほど停車したのちの発車時刻と糸魚川始発の金沢行き普通列車の発車時刻が同じことから、富山から長編成で回送されてきた列車が青海で客扱いをはじめ、糸魚川で分離してそのまま直江津方面と金沢行きに分かれているのかも知れないと思い、その実態を見てきました。
朝の青海駅です。3階建て橋上駅舎です。後ろの山は全山石灰岩の黒姫山。
駅内はガランとしていました。窓口は7時20分からの営業と書いてありました。
使用されていない3,4番線ホームへの階段。鎖で封じられていたので、やはり使用していないようです。
6:12頃、富山方面から413系3両編成がやってきました。これが 6:22青海始発の直江津行きとなります。
3両で来たということは、糸魚川で分割することはなく、そのまま素直に直江津まで行くようです。それでは糸魚川の6分停車は何だろうか?
413系直江津行きは私を含め数人の乗客を乗せて何気なく青海を発車しました。
糸魚川に着く直前に大糸線の平岩行きが去っていくのが見えました。この列車とは接続しません、というか接続させる意味もないのでしょう。
糸魚川では2番線に金沢行き475系6両編成が待機していました。前夜の富山方面からの糸魚川終着が3本、翌朝の糸魚川始発が3本あることから、素直に前夜の編成がそのまま朝の折り返しとなっているようです。
確かめたかった実態はなんてことありませんでした。
ついでなのでもう少し旅を続けることにします。
今度は、金沢行き普通列車で富山県の泊に向かいます。1年後には新潟富山県境の市振駅が新潟、富山の会社の境界となりますが列車の折り返し設備がないので、越後トキめき鉄道は泊まで、富山県側のあいの風とやま鉄道は糸魚川まで相互乗り入れすることが決まっています。そして泊駅は両社の乗換駅となります。現在の泊駅は中線で折り返しができる構造となっていますが、2本折り返せるようにはなっていません。そこで、配線に何か変更がある(あった)のか確かめに行った次第です。
金沢行きの後ろ3両は青い475系でした。
(下の写真は泊駅で撮りました)
車内の様子。かつて糸魚川始発の急行たてやまがありましたが、それを彷彿させます。
糸魚川を 6:36に発車。泊までトンネルも多いですが日本海のすぐ脇を走る区間です。
親不知駅は細いホーム。特急通過時は注意しないと危ないです。
落石覆いの中を走ります。
新潟県最西端の駅で、かつ新潟富山両鉄道会社の境界となる市振駅です。
松尾芭蕉の奥の細道で有名な「一家に遊女も寝たり萩と月」の句は、ここ市振で歌われました。駅の後ろは日本海。防潮堤が駅を守っています。
荒天時は線路に波がかぶりそうなのも、この区間ならでは。
県境の境川を越えると富山県に入ります。
越中宮崎-泊間で。当日の海は荒れていました。
泊に 7:02着。平日であれば、泊始発で先行する特急おはようエクスプレス金沢行きと2分で接続します。
泊駅の直江津方の様子。写真では分かりづらいですが、折り返しができる中線の2番線からさらに上り本線の3番線へ渡る線路がすでにあります。
一方の富山方。上下本線間の渡り線はなさそうでした。
ということは越後トキめき鉄道の列車は3番線を使って折り返しできるようです(もちろん信号設備等の設置は必要でしょが)。また、あいの風とやま鉄道の列車は現状通り2番線で折り返しできます。そして同一ホームで乗り継ぎができそうです。もちろんこの予想通りなのかどうかは分かりませんが、現状の配線でも何とかなりそうに思えました。
さて、今回は泊で折り返します。折り返しの直江津行きは7:10頃中線の2番線に入ってきました。
413系の3両編成です。ほとんどの座席が埋まっていました。県境を越えるお客様も多そうです。
ほどなく下り本線をはくたか1号が猛烈なスピードで通過していきました。先頭3両は北越急行のうさぎ(スノーラビット)編成 681系、後ろ6両がJR西日本の鷹(ホワイトウイング)編成 681系でした。
直江津行き普通列車の泊は7:16発、この列車でクルマを置いてある青海に戻ります。
親不知付近では北陸自動車道の名所、海上高架橋が視界をさえぎります。
北陸本線の新潟県区間、トンネル区間は複線電化時にほとんど新しく複線トンネルを掘って移設しています。ただし、親不知-青海間の下り線は開通当初からの旧線を改良して使っている区間。トンネルは単線トンネルです。海岸ギリギリを行く箇所では重厚な落石覆いが被っています。
青海駅に7:37 に戻ってきました。ちょうど上り普通列車と同時発車時刻で、ホームに並ぶ姿を写真撮れるかもと思っていましたが、少しズレてしまいました。
あらためて青海駅の様子です。
現在未使用の3,4番線ホーム。架線もありません。
ホームの高さも昔の客車、気動車時代の低いままです。青海発着の列車として、かつて新潟と越後線経由で結んでいた急行ひめかわがあったことを記憶しています。急行ひめかわは3,4番線で発着していたのでしょうか?
未使用の3,4番ホームにも駅名標がありました。
背後の黒姫山、青海出身の大相撲の力士、元関脇黒姫山の名前はこの山がゆかりです。
青海駅は全山石灰岩の黒姫山があるように、石灰石の産出が行われ、また関連した化学工場もあることから貨物用の引込線も多く備えていました。しかし、現在は化学工場への引き込み線は廃止されています。
その化学工場方向を見ると、北陸新幹線が北陸自動車道をまたいで、さらに新幹線の新親不知トンネル、そして北陸自動車道最長の子不知トンネルが口を開けています。
青海駅を反対側から見ました。使われなくなった貨物用側線が何本もあります。
コンテナの積み下ろしも現在は行われていませんが、フォークリフトが盛んに動いていました。トラックで運んできたコンテナの中継基地として使われているのでしょうか?
工場への引き込み線の関係からか、青海駅東側の渡り線は駅から1kmほど離れた場所に設置されています。ただし架線はありません。
最後に渡り線近くを行く特急北越1号 新潟行きを見てから帰路につきました。
1時間ちょっとで早回りしてきたミニ旅行。おいしいところだけをつまみ食いしたような内容になりましたが、このような短時間の超ミニ旅行は手軽にできそうです。今後も変わりゆく新潟県上越地方の鉄道を短時間旅行でレポートさせていただきたいと思います。
2015年3月の北陸新幹線金沢延伸で JR から第3セクター鉄道、越後トキめき鉄道となる新潟県上越地方の在来線。順次興味のある列車を追ってみたいと思っています。
北陸本線下りでは早朝に青海始発という列車が設定されています。かつて、この列車は富山から回送されてきた特急しらさぎ用485系が青海から直江津まで客扱いし、直江津で折り返し富山行きの快速列車として運行されていました。直江津からの快速がメインのため、青海から直江津までは座席があらかじめ逆向きにセットされた状態になっていて当時は面白い列車の1つでした。現在はほぼ同じ時間帯を走る普通列車となっています。
そして青海には上下本線のホームとは別に退避用の3,4番線がありました。かなり以前から使用されなくなっているのですが、青海始発のこの列車がもしかしたら使用しているかも知れない(そんなことはないか)、また、次の糸魚川で6分ほど停車したのちの発車時刻と糸魚川始発の金沢行き普通列車の発車時刻が同じことから、富山から長編成で回送されてきた列車が青海で客扱いをはじめ、糸魚川で分離してそのまま直江津方面と金沢行きに分かれているのかも知れないと思い、その実態を見てきました。
朝の青海駅です。3階建て橋上駅舎です。後ろの山は全山石灰岩の黒姫山。
駅内はガランとしていました。窓口は7時20分からの営業と書いてありました。
使用されていない3,4番線ホームへの階段。鎖で封じられていたので、やはり使用していないようです。
6:12頃、富山方面から413系3両編成がやってきました。これが 6:22青海始発の直江津行きとなります。
3両で来たということは、糸魚川で分割することはなく、そのまま素直に直江津まで行くようです。それでは糸魚川の6分停車は何だろうか?
413系直江津行きは私を含め数人の乗客を乗せて何気なく青海を発車しました。
糸魚川に着く直前に大糸線の平岩行きが去っていくのが見えました。この列車とは接続しません、というか接続させる意味もないのでしょう。
糸魚川では2番線に金沢行き475系6両編成が待機していました。前夜の富山方面からの糸魚川終着が3本、翌朝の糸魚川始発が3本あることから、素直に前夜の編成がそのまま朝の折り返しとなっているようです。
確かめたかった実態はなんてことありませんでした。
ついでなのでもう少し旅を続けることにします。
今度は、金沢行き普通列車で富山県の泊に向かいます。1年後には新潟富山県境の市振駅が新潟、富山の会社の境界となりますが列車の折り返し設備がないので、越後トキめき鉄道は泊まで、富山県側のあいの風とやま鉄道は糸魚川まで相互乗り入れすることが決まっています。そして泊駅は両社の乗換駅となります。現在の泊駅は中線で折り返しができる構造となっていますが、2本折り返せるようにはなっていません。そこで、配線に何か変更がある(あった)のか確かめに行った次第です。
金沢行きの後ろ3両は青い475系でした。
(下の写真は泊駅で撮りました)
車内の様子。かつて糸魚川始発の急行たてやまがありましたが、それを彷彿させます。
糸魚川を 6:36に発車。泊までトンネルも多いですが日本海のすぐ脇を走る区間です。
親不知駅は細いホーム。特急通過時は注意しないと危ないです。
落石覆いの中を走ります。
新潟県最西端の駅で、かつ新潟富山両鉄道会社の境界となる市振駅です。
松尾芭蕉の奥の細道で有名な「一家に遊女も寝たり萩と月」の句は、ここ市振で歌われました。駅の後ろは日本海。防潮堤が駅を守っています。
荒天時は線路に波がかぶりそうなのも、この区間ならでは。
県境の境川を越えると富山県に入ります。
越中宮崎-泊間で。当日の海は荒れていました。
泊に 7:02着。平日であれば、泊始発で先行する特急おはようエクスプレス金沢行きと2分で接続します。
泊駅の直江津方の様子。写真では分かりづらいですが、折り返しができる中線の2番線からさらに上り本線の3番線へ渡る線路がすでにあります。
一方の富山方。上下本線間の渡り線はなさそうでした。
ということは越後トキめき鉄道の列車は3番線を使って折り返しできるようです(もちろん信号設備等の設置は必要でしょが)。また、あいの風とやま鉄道の列車は現状通り2番線で折り返しできます。そして同一ホームで乗り継ぎができそうです。もちろんこの予想通りなのかどうかは分かりませんが、現状の配線でも何とかなりそうに思えました。
さて、今回は泊で折り返します。折り返しの直江津行きは7:10頃中線の2番線に入ってきました。
413系の3両編成です。ほとんどの座席が埋まっていました。県境を越えるお客様も多そうです。
ほどなく下り本線をはくたか1号が猛烈なスピードで通過していきました。先頭3両は北越急行のうさぎ(スノーラビット)編成 681系、後ろ6両がJR西日本の鷹(ホワイトウイング)編成 681系でした。
直江津行き普通列車の泊は7:16発、この列車でクルマを置いてある青海に戻ります。
親不知付近では北陸自動車道の名所、海上高架橋が視界をさえぎります。
北陸本線の新潟県区間、トンネル区間は複線電化時にほとんど新しく複線トンネルを掘って移設しています。ただし、親不知-青海間の下り線は開通当初からの旧線を改良して使っている区間。トンネルは単線トンネルです。海岸ギリギリを行く箇所では重厚な落石覆いが被っています。
青海駅に7:37 に戻ってきました。ちょうど上り普通列車と同時発車時刻で、ホームに並ぶ姿を写真撮れるかもと思っていましたが、少しズレてしまいました。
あらためて青海駅の様子です。
現在未使用の3,4番線ホーム。架線もありません。
ホームの高さも昔の客車、気動車時代の低いままです。青海発着の列車として、かつて新潟と越後線経由で結んでいた急行ひめかわがあったことを記憶しています。急行ひめかわは3,4番線で発着していたのでしょうか?
未使用の3,4番ホームにも駅名標がありました。
背後の黒姫山、青海出身の大相撲の力士、元関脇黒姫山の名前はこの山がゆかりです。
青海駅は全山石灰岩の黒姫山があるように、石灰石の産出が行われ、また関連した化学工場もあることから貨物用の引込線も多く備えていました。しかし、現在は化学工場への引き込み線は廃止されています。
その化学工場方向を見ると、北陸新幹線が北陸自動車道をまたいで、さらに新幹線の新親不知トンネル、そして北陸自動車道最長の子不知トンネルが口を開けています。
青海駅を反対側から見ました。使われなくなった貨物用側線が何本もあります。
コンテナの積み下ろしも現在は行われていませんが、フォークリフトが盛んに動いていました。トラックで運んできたコンテナの中継基地として使われているのでしょうか?
工場への引き込み線の関係からか、青海駅東側の渡り線は駅から1kmほど離れた場所に設置されています。ただし架線はありません。
最後に渡り線近くを行く特急北越1号 新潟行きを見てから帰路につきました。
1時間ちょっとで早回りしてきたミニ旅行。おいしいところだけをつまみ食いしたような内容になりましたが、このような短時間の超ミニ旅行は手軽にできそうです。今後も変わりゆく新潟県上越地方の鉄道を短時間旅行でレポートさせていただきたいと思います。
新幹線の開業を一年後に控えた、
信越本線と北陸本線のリポート、ありがとうございます。
JRから分離されてしまう並行在来線は、
正直、経営が厳しいと思われますが、
妙高山や日本海など、きれいな車窓風景を活かして、
観光鉄道としての活性化も期待したいところです。。。
ところで、北陸本線の457系ですが、
ダイヤ改正後も直江津まで運転されているんですね〜(^^)
by あおたけ (2014-04-08 08:56)
あおたけ様
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
私自身も微力ながら当ブログで主に風景写真、温泉、鉄道を通じて上越地方の様子を伝えたいと思っていますので、これを見て、あっ行ってみたいなと感じていただけることがあれば嬉しく思います。ただ、私の趣味上、万人向けではなく、かなり偏った内容になるかと思いますが・・・
恐らく475系も直江津まで来ていると思いますが、当記事で出会った直江津行きは全部413系でした。なので、本当に来ているのか私も分かりませんので、注意して観察してみて見つけたら別の機会に記事にしたいと思います。ただ、北陸線沿いに住んでいないので、一日中張り込むわけにはいかず、時間がかかるかも知れません・・・
by TakiHaru (2014-04-08 19:30)
こんにちは。
もう桜が咲いているところがあるのですね。意外に早い。高田公園の桜、今年はJR東日本がかなり力を入れてPRしているようですね。一度行ってみたいとおもっています。
週末の583系ですが、ゆる鉄の中井精也さん企画のツアーで高岡まで入ることになっています。13日の早朝高岡に着いて、帰路は高岡1530、直江津1716-1718、青海川1738といったダイヤになっています。参考になれば。
by やまびこ3 (2014-04-08 22:58)
やまびこ3様
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
我が家の桜もすでに5分咲きほどになっています。この週末12,13日がちょうど満開と重なりたいへんな賑わいになると思います。一応3大夜桜と銘打っていますので、夜の桜が見ものです。
13日の583系の件、情報本当にありがとうございます! 13日は直江津-黒いの線路近くで内輪の酒飲みイベントがあって参加するのですが、私は酒とドンチャン騒ぎ苦手なので時々席をはずして列車の写真撮ろうかなと企んでいたところです。
直江津17:18発なら見れそうな気がします。
情報、本当に感謝です! ありがとうございました。
by TakiHaru (2014-04-08 23:54)