SSブログ

妙高山 南地獄谷、北地獄谷探訪、その1 [山歩き]

 こんばんは。
 越後富士とも呼ばれる標高 2,454m の妙高山。にょきっと突き出た中央火口丘の妙高山と周りを取り囲む外輪山の間を流れる谷間に、赤倉、新赤倉、池の平、妙高の各温泉の源泉となっている南地獄谷、北地獄谷があります。

 山歩きをかねて、この妙高山の南北地獄谷源泉の様子を見に行きました。
 コースとして、新赤倉温泉スキー場のゴンドラに乗車、赤倉登山道を南地獄谷へ、そして妙高山6合目の天狗堂と呼ぶ地点から北地獄谷を経由して燕温泉へと下るプランとしました。登り口と下りる地点が異なること、地元の山であり時間に余裕があったため、妙高高原へは自宅から列車とバスで往復しました。

 信越本線の電車で妙高高原駅にやってきました。7:49着です。
P9234335 (540x405).jpg

 2015年春の北陸新幹線延伸開業でJRから分離される信越本線。移管される越後トキめき鉄道としなの鉄道との境界となる妙高高原駅。シーズンオフでもあるため、駅前はガランとしていました。
P9234341 (540x405).jpg

 駅前の観光案内所前のバス乗り場から 8:13発の赤倉温泉行きバスに乗車します。バスの乗客は私を含めて2人だけでした。
P9234352 (540x405).jpg

 8:25、新赤倉三叉路というバス停で下車。ここが新赤倉温泉スキー場の麓となり、ゴンドラリフトの山麓駅も目の前です。

 当日は天気もよく、妙高山がよく見えました。写真ではよく分かりませんが、妙高山と左手の外輪山との間に南地獄谷があり、麓からでも噴気があがっているのが見えます。
P9234355 (540x405).jpg

 スキー場のゴンドラを夏場にも運転している妙高高原スカイケーブル。左手の赤い屋根の建物は日本のリゾートホテルの老舗、赤倉観光ホテルです。
P9234356 (540x405).jpg

 約11分で標高1,300mまで連れてきてくれます。ここから赤倉登山道のスタートです。最初はスキーコースを直登。
P9234359 (406x540).jpg

 途中から左にそれて樹林帯の登山道になります。
P9234363 (405x540).jpg

 現在の赤倉、新赤倉温泉は燕温泉の奥の北地獄谷からの引き湯ですが、以前は南地獄谷から湯を引いており、この赤倉登山道がかつての湯道なのだそうです。

 歩くこと約1時間20分で、舗装された道路に出ました。
P9234366 (540x405).jpg

 この道路は妙高高原の南側山麓、笹ヶ峰へと至る道の途中から分岐し、妙高杉ノ原スキー場、池の平スキー場の上部を横切って登ってくる作業用道路で一般のクルマは入れません。工事用車両が通るので気をつけるように、という看板が立っていました。

 妙高山が目の前にせまってきました。
P9234368 (540x405).jpg

 林道を10分ほど進むと、無人の避難小屋、大谷ヒュッテに着きます。
P9234381 (405x540).jpg

 2階建ての小さい小屋。中を覗いてみると、いつでも利用できるように布団が備えられていました。10人ほど利用できそうです。
P9234377 (540x405).jpg

 ここから妙高山と南地獄谷の噴気地帯がよく見えます。
P9234378 (540x405).jpg

 大谷ヒュッテの近くの水場へ下る途中に温泉の引き湯管がありました。南地獄谷から池の平温泉と妙高温泉へ引かれています。
P9234382 (405x540).jpg

 妙高山への登山道は作業道路から分かれ、右側の斜面を登っていきますが、作業用道路はそのまま噴気地帯へと通じているようです。
P9234387 (540x405).jpg

 この先、普段は通行止めなのかも知れませんが、当日は砂防工事が行われており、道路を進むことができたので、噴気地帯まで行ってみました。

 道路脇の斜面にはリンドウの花がたくさん咲いていました。
P9234388 (405x540).jpg

 噴気地帯に着きました。ここに源泉があるようです。
P9234389 (540x405).jpg

 流れてくる水を触ったところ、水でした。
P9234390 (405x540).jpg

 石が積まれています。南地獄谷源泉は低温の温泉(水?)を蒸気で熱する蒸気造成温泉とのことです。ここで温泉を造成していると思われます。
P9234393 (540x405).jpg

 記憶に新しいところでは2011年5月に南地獄谷で崩落が起き、源泉設備が破壊され、約1ヶ月間、山麓の温泉へお湯の供給が停止したことがありました(→ 上越タウンジャーナルの関連記事)。石積みの湯釜は崩落事故後に再度作られたものと思われます。

 この先は危険なので探索はここまでとしました。
P9234396 (540x405).jpg

 噴気地帯から流れ出す川にも温泉が大量に含まれていそうです。
P9234394 (540x405).jpg

 温泉成分が含まれる関係で土砂がもろいのでしょうか。南地獄谷や、この川、白田切川沿いで過去にたびたび土砂崩壊が起きているようです。ずいぶん前になりますが昭和53年には大規模な土石流災害が発生し、麓の新赤倉温泉を飲み込んで十数名の犠牲者を出し、またさらに土石流は信越本線の築堤を破壊し、半年間鉄道が不通になったこともありました。今でも砂防工事は続いているようです。

 山麓から噴気地帯が見えるように、噴気地帯からの展望も素晴らしく、眼下に野尻湖、遠くに横手山など志賀高原の山々が見えました。左手前の建物は大谷ヒュッテです。
P9234401 (540x405).jpg

 さて、噴気地帯から大谷ヒュッテ付近まで下り、再び妙高山への登山道を約30分登ると、燕登山道の合流点、標高1,930mの天狗堂に着きます。展望はよくありませんが、ちょっとした広場になっていて休憩ポイントになっています。
P9234402 (540x404).jpg

 妙高山から下ったきた方が、山頂から富士山まで見えたとおっしゃっていました。この話を聞くと山頂まで登ってみたくなりますが、今日はここから北地獄谷を経由して燕温泉へと下ります。

 また、この天狗堂で上越森林管理署の方に出会い、先日の蓮華温泉からの登山に続いて、またまた栞をいただきました。
P9234527 (405x540).jpg

 上越地方のいろいろな山のバージョンがあるようです。上越地方の他の山を訪れたとき、運よく森林管理署の方と出会えば、いろいろな山々の栞を集めることができそうです。

 北地獄谷以降の様子は その2 に続きます。

nice!(43)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 43

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0