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新潟県、松之山温泉 ひなの宿ちとせ で立ち寄り入浴 [温泉旅行記 / 立ち寄り湯]

 こんばんは。
 新潟県十日町市(旧松之山町)の松之山温泉は、昨日の記事とさせていただいた 星峠の棚田 に代表されるような美しい棚田が広がる里山の中にある温泉です。
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 松之山温泉は鷹の湯、鏡の湯、庚申の湯(兎口温泉)など、いくつかの源泉から成っており、中心となるのは谷沿いに細長い温泉街を形成する鷹の湯です。
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 鷹の湯の歴史は古く、南北朝時代に鷹が温泉で傷を癒していたところを発見され、以後日本三大薬湯の一つとして湯治で賑わってきました。歴史は こちらのサイト 様に詳しく書かれています。
 松之山の湯は化石海水系の温泉で、掘削して手軽に温泉が手に入る現在では珍しくないですが、湯治場だった昔は、地下の圧力によって地層の割れ目から、石油臭のする塩辛い熱湯が自然湧出している温泉は珍しかったのだと想像します。

 今回は細長い温泉街のほぼ中心に位置する大きな旅館、ひなの宿ちとせ さんで立ち寄り入浴しました。
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 ロビーは今風の畳敷き。
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 立ち寄りで入れるお風呂として1階のほんやらの湯という露天風呂付きの男女別大浴場に案内されました。これ以外に3階に雪見の湯という男女交代制の露天風呂があります。

 大浴場、ほんやらの湯の内湯。
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 浴室に入ると灯油臭でしょうか。独特の匂いが広がります。
 内湯は10人サイズ、源泉を投入しながら循環もしているようです。
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 投入口から強い油臭の熱い湯が注がれていました。
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 お湯はごく薄く白濁しているように見えました。投入口の熱い湯をサッと手で払って、手についたお湯を舐めてみると強力に塩辛いです。松之山温泉は戦時中、温泉を煮詰めて塩を精製していたと聞いたことがあります。

 内湯の外に5,6人サイズの露天風呂があります。
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 露天風呂はかけ流しですが、湯を張るときは加水しているようです。
 ちょろちょろと熱い湯が注がれていました。
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 お風呂は背後の崖に面しているため、景色は今一つです。ただし、雪の季節には目の前に真っ白な雪の壁が迫ることになると思われ、迫力がありそうです。
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 灯油臭が漂う塩辛い松之山の湯、蒸し暑い夏にはきついです。長い時間入っていたらすぐにばててしまいました。

 続いて、3階の雪見の湯、男性入浴時間だったので、行ってみました。
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 雪見の湯は10人サイズの大きな露天風呂です。かけ流しですが湯を貼るときにみ加水しているようです。
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 景色はほんやらの湯より良いです。こちらも名前の通り、豪雪になったら銀世界の中でお湯を楽しめそうです。

 松之山温泉、鷹の湯には現在3つの源泉があり、ちとせさんはその3つの源泉を混合して使っているようです。成分の詳しい説明が書いてありました。
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 現在の泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉というイオン名で表記するようになり、現在の泉質名から消えてしまいましたが、かつての泉質名は、含硼酸塩化土類食塩泉だったと記憶しています。その泉質名が示すように硼酸の含有量が豊富なことも、松之山温泉の特徴の一つと言えそうです。

 松之山温泉の鷹の湯、昔からの1号源泉は温泉街の旅館の裏手にあるようで通りからはよく見えません。
 しかし、温泉街を最奥まで行くと、道端に昭和39年に掘削した2号源泉が湯気を上げています。
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 そしていちばん新しい鷹の湯3号源泉は温泉街の奥から丘を越えた先で平成19年に掘り当てられました。
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 現在、沸点の低いアンモニアと水との混合水を温泉と熱交換し、100℃に満たない温度でも沸騰させ、その蒸気でタービンを回して発電するバイナリー地熱発電(沸点の低い物質と水の2種類使うからバイナリーと呼ぶらしい)の 実験施設 が設けられています。
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 高温の温泉を浴用にするために冷却でき、同時に発電も行える新しい考えの発電施設、年間で100世帯相当分の電力の発電ができるようです。

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